オリジナルパソコンとの苦闘


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序章

5代目にして初めてショップオリジナルパソコンを購入した。*1

マックに始まり、NECラップトップ、富士通デスク、そして日立のノート、と四台続けてメーカーパソコンばかりを選んで購入してきたのは、ひとえにブランド力とその信頼性ゆえのことである。個人的には今もその姿勢は変わっていないし、今後も自分用にはメーカー製のパソコンを選ぶだろう。

しかし今回は事情がちょっと違う。自分用ではなく、事務用としてのパソコン選び、となる。そこで最優先されるべき点は、信頼性よりも価格、に尽きる。経費節減が叫ばれる中、とにかく安くていいパソコンが欲しい、ということで今回のパソコン導入プロジェクトはスタートした。

第一章

ショップオリジナルパソコンってどうなんだろう、とネットで様々な情報を入手したり、ショップのサイトでスペックや値段を確認する。

最初に目に留まったのは、StormのキューブモデルStorm Super Cube(58980円)であった。*2しかし、ネットサーフで他のショップとの比較検討をしてみると、値段の点で折り合いがつかず断念する。*3

さらにネットサーファインして調査。価格.COMには載っていないパソコン工房というショップを発見する。他のショップと比較しても格安だったので、パソコン工房の情報を集めることにする。ほとんど悪い評判を聞かなかったので、自分のPCじゃないから安いのでいいや、と42800円のパソコン購入を決断。

この決断が、後に災いの元となっていく。


第二章

秋葉原へ向かい、先ずはStormでキューブモデルをチェックする。やっぱり欲しい、そう思わせる外観は何とも魅力的であったのだが、パソコン工房製品と1万7千円の価格差は余りにも大き過ぎる。せめて5万円にしてくれよ、と思いながらStormを後にし、パソコン工房へ。店内をうろうろし、品物の確認もしたので、一緒に居た秋葉初心者の友人と秋葉原探索に出かける。

再度パソコン工房を訪れ、店員に購入を告げる。ところが、ECLIPS-Value1000の在庫がなく、もはや展示品だけ、と言われショックを受けた。僕は、展示品なのでもう少し安くなるんですか、と尋ねてみたものの、答えはNO!。展示品かよ、と購買意欲が失せつつも、ネットで注文したとしても本当に展示品でないものが届くとは限らない、という思いからしぶしぶ購入することにする。*4

裏で動作確認をし、梱包する店員。ところが、電話サポートに応答したきり、こっちは完全に放置状態。別の店員が、ようやく気づき支払いを済ませる。こういう安いパソコンを買う場合、店に標準的なサービスを求めてはいけないらしい。パソコン工房の店員は、かなり非常識だし、接客には不向きである。


第三章

帰宅。すぐにセットアップ作業に取りかかる。

OSインストールのため、領域を確保する。先ず98の起動ディスクからFDISKで基本領域20G、拡張10G、その中に論理を9G、というパーテーション切りを実施。基本をアクティベイトしたのだけれど、フォーマットの方法がわからずそのままパソコンを起動してしまった。そのためか、インストールしようとすると、未使用領域がありませんのでインストールできません、と言うメッセージが。ここから苦闘の日々がスタートする。

ECLIPS-Value1000では領域を使わせてくれないので、HDDを本体から外し、別のパソコンに繋げ、XPのインストールを実施してみる。すると、うまく完了したので、期待しながらHDDを元に戻して起動をかけてみたものの全く反応は無し。何が原因でこうなっているのか全く分からないので、本当にいらいらさせられる。それから何度も外したり、繋げたり、を繰り返すも、FORMATできない以上インストールはできない、ということになる。とにかく FDISKでFORMATできないためインストールすらできない。FORMATコマンドを打ち込んでもダメ。仕方がないので、別のパソコンでネットに繋ぎ、セットアップの情報収集。色々なサイトで勉強している内、ふと我に返り、FORMATD:としていたコマンドを、FORMAT D:としてみた。すると見事にフォーマットが始まったのだ。そう、スペースが必要だったんです。こんな単純なことで6時間近くおたおたしてた自分に嫌気が差してしまいました。全く初心者がショップパソコンなど言語道断である、とお叱りを受けそうなミスであった。

先ずはXPのインストールを試みる。ところが何度やってもブルースクリーンや途中でエラーが出てセットアップが終了してしまったので断念する。次に、セットアップディスクから98のインストールを開始。一時間後、一応インストール完了。ところが、起動し、使用してみると何だか動作が不安定。さらに起動画面で止まってしまったりして、先行き不安な状態であった。しかし、それでもインストールできた安心感から睡眠へ突入。この時、時刻は5時30分になっていた。

第四章

10時30分過ぎ起床。

起動し、最初の疑問。どうして2色と16色しかないんだろう。そう思っていると、やはりドライバをインストールしないとダメなんですね。そこで、どうして添付されているかわからなかったCDを見つけ出し、モニタ、イーサネット、サウンド関連のドライバをインストールする。全て完了。ところがサウンドのドライバを認識してくれないことが判明する。*5

全ドライバインストール後、お昼近くにようやくインターネットの世界へ旅立つことができた。*6


第五章

一応完成、とほっとする間もなく問題が発生する。

今度はFDDを認識してくれなくなってしまった。これまたBIOSの設定やら何やらを色々いじってみたけどダメ。で、ネットで調べたんだけどわからない。とりあえずFDDが使えなくても余り問題ないので次の作業へ。

PC9821にLANアダプターの取り付け。コレガのバルク品を買ってきたんだけど、ソケット形状が違う。あれ?と、富士通デスクに付いてるものを取って交換しようと思ったのだが、このソケット形状がPC9821と同じ。これじゃどっちのPCにも取り付けられないジャン。新しいのまた買うのかよ。とがっかりする。ところが、よくよく説明書をみたらPC側の形状は同じでもアダプタ側は二種類あるらしいことが判明した。そこで古いアダプタを富士通から取り、このアダプタの動作確認が保障されている*7PC9821へ取り付け、富士通にはPC9821に対応していない新しいコレガのバルク品を取り付ける。どちらも動作確認完了。

次にPC9821のデータをバックアップしようとLANでホームネットワークをセットアップしようとしたのだけど、FDDが動かないため、ホームネットワークウィザードのインストールが出来ない。仕方なくCD-Rにセットアップexeを焼いてインストールを実行する。

セットアップ終了後、クロスケーブルで9821とEclipsを繋げてみるがダメ。共有してるはずなんだけど、と思いながら、何度か挑戦してみるも結局データの受け渡しはだめでした。面倒だが、他に策がなかったのでルータを経由することにし、Eclipsにホームネットワークウィザードのディスクを入れ、インストール。ようやくお互いのデータ交換作業が出来るようになったので、9821のデータをEclipsの方に全てバックアップする。それでもデータは980MBしかないので時間は余りかからなかった。ただし、Bドライブ(二番目のパーテーション)だけは何故かコピーできなかった。


ところでFDDだが、もうこれしか原因が考えられない、という電源抜け問題、を確認してみたら、はい、抜けてました。もう単純なミスを連発している自分が嫌になってしまった。

こんなことしていたら3時を過ぎていたので昼食。その間IE6の導入を試みる。

疲れたので休息。

出掛けて帰り、起動させるとウィンドウズが起動しません、となる。はりゃ、とまったく不具合の多いパソコンだなぁ、といかりつつもう返還したほうがいいかも。

とりあえずいろんなことを試すもだめ。で結局再インストールとなる。

困ったことにFDISKが起動しない。ハードディスク読み取り中のエラーです、と出てドス画面へ戻ってしまうのです。仕方なく全フォーマット。再インストール開始したのは夜中の三時になってました。で、ドライバ色々インストールしてIE6入れ。今のところ目立った不具合はでていない。

でも明日起きて立ち上げたときに吉とでるか凶とでるかが問題です。

パソコンに詳しくなったけど、もうこんな面倒で大変なことは嫌だ、と思いつつ、自作への興味がふつふつを沸いてきてしまいました。


*1:PC−9821という前時代的なモデルを未だに使用している事務所に今度ブロードバンドがやってくることになったのが事の発端。ゆくゆくはSOHOを立ち上げるつもりなので、必要に迫られていると言えなくもない。ちなみに、PC−9821はインターネットとは無縁であった。

*2:マックがキューブモデルを発売したが、iMac程売れなかったのは周知の事実である。僕自身、こんなの誰が買うんだ、と思ったくらいだ。そんなキューブに何故魅かれたのか、と聞かれても説明できない自分がいる。とにかく欲しい、と思った、ただそれだけ。

*3:さらに安い値段で同スペックもしくはそれ以上のパソコンがあるのに、デザインだけで高いパソコンを買うわけにはいかないのだ。

*4:購入前に、今度は一緒にいた友人が、展示品なんだから少し値下げしてくれよ、という交渉を試みるが失敗。店長というか責任者さえ居れば何とかなったかもしれないのだが、やはりアルバイトやただのスタッフでは値段の交渉は無理なんだろう。その点で、コジマやヤマダの即答は心地良いなぁ。あいつらは常に計算機を持ち歩いていて、ピピピッと値段を弾き出してくれるのだ。

*5:説明書を見て気づいたのだが、サウンド用ドライバは最後にインストールしなければならないとのことであった。認識しないのは当然のことだった。

*6:ドライバインストール前、どうしてネットに繋げないんだ、って混乱してたのは、お約束、である。

*7:最近のアダプタは、PC9821なんて古い機種には対応していないものが多い!