ほっとけない世界のまずしさキャンペーン


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「The ONE Campaign : Wear the White Band!」というキャンペーンがLIVE8と連動し展開されている。それに伴い、日本でも「ほっとけない世界のまずしさキャンペーン」と銘打った同様のキャンペーンが多くの著名人を巻き込み展開されている。そして、ホワイトバンドを身に着け、エイズや極貧に苦しむ人々を救おう、と呼びかけている。

正直な話、僕はキャンペーン自体は知っていたものの、すぐに行動しようとまでは思っていなかった。ホワイトバンドも、売っていたら買おう、という消極的な姿勢でいたのだ。しかし、昨夜スマステでブラッド・ピットが発言しているのを見て、もはやホワイトバンドの購入は全てに最優先する義務であると感じ購入を決めた。そこで、日本のキャンペーンサイトを訪れたのだが、そのホワイトバンド、日本での購入には300円の費用がかかる。一方、アメリカでは1ドル。この200円弱の差は一体なんだろう、と疑問を覚え始めた。色々と調べ考えてみた結果、日本ではホワイトバンドの製作、流通に無駄な費用がかかっているとしか思えなくなってきた。

以下、「ほっとけない世界のまずしさキャンペーン」サイトのFAQより引用:

ホワイトバンドの売り上げはなにに使われるのですか?

ホワイトバンドの売り上げは、世界の貧困をなくす活動資金に使われます。その内訳は、ホワイトバンドの制作原価に約3割、流通にかかる経費が約4割、 残りの売り上げの3割が「世界の貧困をなくす為の活動資金」です。

最後の3割のうち、3分の2は貧困をなくすための様々な普及広報活動に、残りの3分の1が貧困削減を推進するNGO活動に使われます。普及広報活動 費には、広告宣伝費、店頭チラシ・ポスター・広告等の印刷物の制作費、ウェブの制作費、システム構築費、解説ビデオの制作費、編集作業費なども含まれます。

流通経費は約4割ですが、その中には、物流費、また個々の販売協力店が、ポスターを掲出したり、購入者に店頭で説明したりなどの、工夫を凝らした店頭での様々な広報活動も含まれています。
売り上げの会計情報は、すべてホームページ上で公開し高い透明性を確保していきます。

驚くべきことに、ホワイトバンド300円の内、何とたったの3割、90円しかエイズや極貧に苦しむ人々へ行き渡らないらしい。つまり、210円も無駄に使われているのである。アメリカでは1ドルで製作・流通・販売全てを賄っていることを考えると、異常な高さといえる。

推測に過ぎないが、このキャンペーン団体は企業の援助を受けずに活動せざるを得ないため、他国より割高になってしまうのだろう。このことは、日本がいかにこうしたキャンペーンに対して後進国であるかを証明している。アメリカでは世界一の企業microsoftのビル・ゲイツが参加しているが、日本一の企業であるはずのトヨタは一切の行動を起こしていない。日本にはトヨタを筆頭にして多数の世界企業があり、それらの全てがこのキャンペーンに参加するのは当然であり、義務でもある。にも関わらず、参加する企業がほとんど存在しないというのは恥ずべきことでさえある。その事実は、この国の精神的な貧しさがもはや誰も救えないところまで来ていることを物語っている。

僕は、少なくとも製作原価、流通経費の210円は企業が負担すべきものであると考え、100円で販売するための努力が全く見えないこの「ほっとけない世界のまずしさキャンペーン」には賛同できない。日本の300円という価格に対しての疑問が消えない以上、少しでもまともな活動をしている海外からホワイトバンドを購入することに決めた。