100円からのクレジットカード利用


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togetter : “小売店の重い負担、クレジットカードの手数料の話"


タイトルからすでに「僕たち意識高いから臭」がプンプンしてくさくてくさくてたまらないわけです。まとめのツイートをざっと拾ってみて、結局クレジットカードを使えば自分の収入減や物価の上昇につながるよとほざいている意識の高い人々がいて、アルジェリアへの道を示してあげたくなりました。


小売店がクレジットカード決済に手数料を支払っているということは知っておくべき知識です。しかし、別にそれを知ったからと言ってクレジットカードの使用をためらう必要は全くありません。いやむしろ小売店の事情など気にせず100円からでもどんどん使えばいいと僕は思います。その理由は後述します。


確かに小売店が支払うクレジットカード手数料は高く、いまだに「クレジットカード支払いには手数料6%かかります。」というような注意書きをはっている飲食店もあるほどです。(これ、契約上は違反なんですけど、かつては秋葉原の小売店でもよく見られた光景です。)一般的に日本の小売店がカード会社に支払う手数料は5%と言われていますが、それは業種や経営規模の大きさなどで変わってくるようです。


でわ、オーストラリアのクレジットカード(EFTPOS(エフトポス))事情を。


1990年代後半、僕はオーストラリア暮らしを始めました。


当時、「アメリカ人は現金を持たず何でもカードで支払う。」という洗脳を受けていた僕は、オーストラリアもアメリカ同様クレジットカード先進国という認識だったので、カードはVISA、MASTERなど合計三枚ほど持参し渡豪しました。


T/Cの換金手数料が高いとかまとまったキャッシュを残しておかないと不安だという理由などから、僕はほとんどの買い物をクレジットカードで済ませていました。また、毎日2ドル、3ドル程度の買い物にキャッシュを使っていると、まるでちりも積もれば山となるかのように現金資産が目減りしていくので、次第に少額決済(5ドル以下)でもクレジットカードを多用するようになっていきました。日本にいれば現金がなくなっても不安は感じないのですが、やはり海外生活ではキャッシュはある意味命綱だったのです。(帰国時、10万円くらいのT/Cが使わないまま残っていました。)


クレジットカード先進国で生活を始めると、多額のキャッシュのみならず、たかだか100ドルのキャッシュすら持ち歩くのが怖くなります。強盗に襲われた時に最小限の被害で済むように自己防衛しないといけないからです。日本とは違い、治安面での不安を解消する意味でもクレジットカードは有用なのです。


月日は流れ、数年前に再び僕はオーストラリアの地を訪れました。


この時、後で知ったのですが、オーストラリアでは小売店がクレジットカードの手数料を顧客に請求することが認められていました。儲けに見合わないクレジットカードの少額決済にかかる手数料負担から小売店を解放し、保護しようという動きだったのでしょう。その結果何が起こったかというと、少額決済(2ドル、3ドルくらい)にはクレジットカードを使えないようにする店が増加し、「カードは10ドル以上しか使えません。」とか「NO EFTPOS」などとキャッシュレジスター脇に掲示している小売店を至るところで見かけるようになったのです。


つまり、オーストラリアの小売店は、カード会社に手数料を取られることを嫌い、クレジットカードの少額決済を拒否するようになりました。しかし当然ながらクレジットカードの手数料を顧客に請求することもできません。ある意味苦肉の策として、手数料支払いに見合うクレジットカード利用のみ受け入れるようになり、自己防衛するようになったのではないかと推測します。


そのように変化したクレジットカード先進国のオーストラリアでキャッシュを使いたくない僕が対応策として講じたのは、「カードは10ドル以上しか使えません。」と書いてある店で10ドル以上使うということでした。7ドルで済む買い物でもわざわざ余計なものを買ってあえて10ドル以上にしカードで支払っていたのです。キャッシュがないと不安だったことも大きく影響しているのですが、カードの利便性に僕はすっかり依存していたのです。


また一連の流れで起こったのは、カード会社への差別でした。特に酷かったのはアメリカンエクスプレスで、ほとんどの小売店で利用を拒否されていたのです。高級なホテルやデパートならともかく、街の小売店やスーパーでアメックスを受け入れているところはほとんどありませんでした。また、アメックスより差別は酷くなかったものの、ダイナースも使える店がかなり限られていました。(遊びに来た知り合いがダイナースのカードしか持ってこなくて、立て替えたのでよく覚えています。)恐らく高額な決済手数料のせいでしょう。ちなみに、VISA、Masterならどこでも使えました。


オーストラリアでは、少額決済にもクレジットカードの使用を受け入れたことによって小売店の負担増から疲弊が進み、クレジットカードの利用を制限するという事態を招きました。このことは、日本の現況を考えるとあまりアカルイミライとは言えないでしょう。いくらマイクロペイメントの充実を叫んでも、結局手数料問題によってその導入が阻まれているのですから。


いま、日本ではコンビニなどでもカードが使えるようになりましたが、小売店ではいまだに使えない店が多く見受けられます。例えばオーストラリアならフードコートですら使えました。(←10ドル以上、という制限つきになりましたが。)しかし日本のフードコートでクレジットカード支払いはできません。(イオンなら電子マネーWAON)で支払えますが、これはイオンが強制的に導入させているので小売店は泣く泣く手数料も負担していると思われます。)


日本ではクレジットカードの利用が思うように進まないため、あの巨大なマクドナルドでもクレジットカードは使えません。もちろん一般的なカード利用は増加しているようですが、日本人の多くは少額決済にクレジットカードを使用しないのです。例えばコンビニで500円の支払いにカードを使う人がどれだけいるでしょう?僕のように500円の支払いにもクレジットカードを使用する人が増えれば、日本もオーストラリアのようにクレジットカード使用の最低金額を小売店に提示されるようになるかもしれません。つまり今は小売店が支払うクレジットカード手数料のことを知らない人々が多くても、「日本人は500円程度の買い物ではクレジットカードを使わない」という商慣習が小売店の負担を軽減しているのです。


小売店が「クレジットカード支払いには手数料6%かかります。」と提示するような不健全な現況より、「クレジットカード利用は1000円以上から。」と提示する方へ変えていく方がクレジットカード先進国への道が開かれると思います。だからこそ、クレジットカードの少額決済利用を推進するべきと僕は思うのです。


いじょ。


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